次のようにセミナーを開きますので、関心のある方はご参加ください。
世話人:宮原孝夫 Tel:052-872-5718
E-mail:yーmiya@econ.nagoya-cu.ac.jp
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2006年度
第2回「数理ファイナンスセミナー」
(名古屋市立大学経済学研究科 宮原研究室 )
講演者:瀧野 一洋(大阪大学大学院経済学研究科、大西研究室 D2)
- 講演題目 非完備市場における効用無差別アプローチ
- 概要 非完備市場における条件付請求権の評価やヘッジについては、Black-Scholesモデルやリスク中立評価法に代わるものとして、近年さまざまな方法が提唱されてきた。それらは効用関数を用いたもの、あるいはそうでないものに大別される。
本発表の目的は非完備市場の代表的なモデルである確率的ボラティリティモデルに対して、効用関数を用いた評価、特に効用無差別アプローチを利用してヨーロッパ型条件付請求権の評価を行うことである。効用無差別アプローチ(あるいは効用無差別価格)はHodgesとNeuberger(1989)によって提唱された評価基準であるが、それは評価する請求権のポジションが互いに異なる二つの最大化された期待効用を比較して、それらが等しくなるように初期富を調整する値として定義される。ここで、「ポジションが異なる」
とは請求権に対してロングかショートいずれかのポジションを持つか、またはいずれも持たないかを意味する。このとき取り扱う期待効用最大化問題は2要素問題と3要素問題となるが、それらに対してHamilton-Jacobi-Bellman偏微分方程式を用いた解法についても解説する。 - キーワード 効用無差別価格、確率的ボラティリティモデル、効用最大化問題、指数型効用関数、Hamilton-Jacobi-Bellman偏微分方程式、Girsanovの定理、Feynman-Kacの公式
日時:2007年2月15日(木)午後1:30-3:00
場所:名古屋市立大学経済学研究科1階大学院第3教室