Risk Workshop 2008開催(2/9)のお知らせ

〔Risk Workshop 2008〕
     「リアルオプションと経営戦略」
が開催されます
研究者、実務関係者をはじめ、関心のある方の参加を歓迎いたします

主催:名古屋市立大学経済学研究科
日時:2008年2月9日(土)13:30-17:00
会場:名古屋市立大学(山の畑キャンパス)経済学部棟一階101教室

プログラム:
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1. 13:40-14:40
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高森 寛(千葉商科大学 客員教授、日本リアルオプション学会 副会長)
「価値創造の企業ガバナンスとイノベーション戦略‐わが国産業の経験と課題‐」
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2. 14:50-15:50
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宮内 肇(熊本大学 大学院自然科学研究科 情報電気電子工学専攻 准教授)
「効用無差別価格による電力事業の事業価値評価」
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3. 16:00-17:00
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北原 康富(インテグラート株式会社 代表取締役会長/エグゼクティブコンサルタント)
「企業実務におけるリスクとオプションの評価とその応用」
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4. 17:30-   懇親会(会費3,000円程度の予定)

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◎ 参加申し込み先: y-miya[at]econ.nagoya-cu.ac.jp
(氏名、所属、連絡先(e-mail)、懇親会への参加・不参加、をお知らせ下さい)
◎ 参加申し込み期限:2008年2月2日(金)
◎ 連絡先:宮原研究室 (y-miya[at]econ.nagoya-cu.ac.jp)
(URL: http://www.econ.nagoya-cu.ac.jp/~miyahara/)

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講演概要

1.高森 寛(千葉商科大学 客員教授、日本リアルオプション学会 副会長)
「価値創造の企業ガバナンスとイノベーション戦略‐わが国産業の経験と課題‐」

 わが国の戦後35年の驚異的な成長を支えた経営モデルの特徴は、特有の優れた企業ガバナンスにありました。しかし、80年代後半から、その日本型経営パラダイムは神通力を失い、バブル崩壊と「失われた10年」を経験しました。内外を問わず、いくつかの優良企業が、急速に、それまでの躍進の原動力と活力を喪失し、競争力を失うというわなに陥った経験をしました。
 これらを踏まえて、下記の諸点に関連して、わが国企業のイノベーションと投資戦略の立て直しを提言します。
 ・国際競争のリスクと圧力という経営の現実での投資戦略。
 ・イノベーション・ジレンマと価値創造の戦略。
 ・企業家精神の原動力としての株主(エクイティ)のインセンティブ。

2.宮内 肇(熊本大学 大学院自然科学研究科 情報電気電子工学専攻 准教授)
「効用無差別価格による電力事業の事業価値評価」

 規制緩和の潮流は電気事業へも及び、我が国でも1995年の卸(発電)部門への競争導入を皮切りに、電力自由化が進められている。これまでは地域独占の下、総括原価方式で投資が守られてきた電気事業も、今後は将来の不確実性を考慮することが欠かせない。そこで我々は、将来の不確実性を考慮できる効用無差別価格を用いた電気事業の事業価値評価について検討を行っている。
 本講演では、まず電力自由化の現況について簡単に説明した後、効用無差別価格を用いた石油及び天然ガスを燃料とする火力発電事業の事業価値評価の結果について紹介する。この基礎的な検討では、燃料価格と電力市場価格の不確実性しか考慮していないが、将来の不確実性を考慮した事業価値法として効用無差別価格が有用であることを示している。

3.北原 康富(インテグラート株式会社 代表取締役会長/エグゼクティブコンサルタント)
「企業実務におけるリスクとオプションの評価とその応用」

 新製品開発や新規事業などのプロジェクトに対して、Go-NoGoの意思決定、各案件の優先順位付け、経営資源の適切な配分を行う方法論が、企業では求められている。その中で、重要なテーマのひとつとして、プロジェクトのリスクやオプション価値の評価がある。しかし、金融オプション理論を応用した価値評価をはじめ、確率論的思考を要するリスクの定量評価も、経営判断の材料として広く実務に適用されていないのが現状である。本講演では、演者が企業へのコンサルティングや教育において行ってきた、事業戦略策定や事業計画のプロセスを通じて、企業におけるリスクとオプションの評価の実務応用へのアプローチについて考える。

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